一酸化炭素中毒が心配な人
「冬キャンプで暖房器具を使いたいけど、一酸化炭素中毒にならないか心配。危険ということは分かっているけど、何か防ぐ方法は無いのかな?詳しく教えてほしい」
こういった疑問にお答えします。
✔この記事でわかること。
- 一酸化炭素中毒につながる危険な状況がわかる
- 一酸化炭素中毒の原因や対処法がわかる
- 不安な方には安全な暖房器具もご紹介
最近よく、一酸化炭素中毒のニュースが報道されますね。
私も冬キャンプをはじめた時は「一酸化炭素中毒って怖いな…」と漠然とした不安を感じていました。
そもそも、テント内でストーブを使用しなければいいのですが、極寒の冬キャンプではそうも言ってられません。
「テント内でストーブを使うと一酸化炭素が怖い…」
「でも、ストーブを点けないと寒くて体が震えるし…」
「でも、なにかあったら大変だし…」
「一体どうすればいいの?」
今回は、こういった疑問にお答えします。
何を隠そう私自身が一酸化炭素中毒になったので、その時の状況を詳しく解説。
また、一酸化炭素中毒の原因と対策、そして、安全な暖房器具の解説もしていきます。
この記事を読めば一酸化炭素の基礎知識が身につき安全に冬キャンプをすごせますよ。
✔この記事を書いた人
私が一酸化炭素中毒になった状況
私が一酸化炭素中毒になったのは、こんな状況でした。
- 状況:冬のソロキャンプ
- テント:ソロ用の軍幕タイプ(スカート無し)
- 暖房器具:ストーブを使用(テント締め切り)
- 私の状態:お酒で泥酔
久しぶりに来た冬キャンプ。
ソロキャンプが楽しすぎて、ついついお酒が進みます。
そして、夜も更け寒くなってきたので、テントの中に籠る。
そこで、ストーブを付けながら、さらに晩酌を。
その後、さらに冷えてきたので、寝袋に入ると、そのまま眠くなり・・・
ーー
ーー
ーー
『ズキンッ!!』
最初に感じたのは「頭が割れる!?」と感じるほどの頭痛。
そして、目の前には点けっぱなしにしていた「ストーブ」が…。
すぐに「危ない!」と思ったので、ストーブを消そうとするも「めまい」と「吐き気」でうまく体が動きません。
その後、なんとかストーブを消して、ふらつきながらテントから這い出ました。
凄まじい頭痛と吐き気でしたが、しばらく外の空気を吸って、深呼吸していたら元に戻りました。
ですが、気づかずにあのまま寝ていたら…。
そう思うと恐ろしくてたまりません。
(((||| ºД º )))ヒィィィ!
この時の反省点がこちら↓
- テントにスカートが付いてないので、換気は十分だと思っていた。
- ソロキャンプで油断し、一酸化炭素チェッカーを使用していなかった。
- 冬キャンプが楽しすぎて、必要以上にお酒を飲みすぎた。
でも、スカートが付いてないなら換気は十分なんじゃないの?
そうですね。
たしかにスカートが付いてないなら、外から空気が入ってくるので、問題なさそうに思えます。
ですが、じつはスカートが無くても換気は十分ではないのです。
これを説明するためには、
そもそも「一酸化炭素」とは何なのか?
それを理解する必要があります。
そもそも「一酸化炭素」とは?
「一酸化炭素」とは、無味無臭の気体で、人体が吸い込むと、酸素を体の各器官に運べなくなり、体が酸素不足になることで「中毒症状」をおこします。
基本的に、火から出ている煙には含まれていることが多く、少量であれば特に問題はありません。
そのため、実はタバコの煙や焚き火の煙にも含まれています。
発生原因は?
燃料(薪、ガス、石油、ガソリン)を燃やすことで、一酸化炭素が発生します
特に、
酸素が不足している『不完全燃焼』の時に大量に発生します。
発生したらわかる?
『無味無臭』なのでわかりません。
そのため、人間は症状が発症するまで気づかないのです。
これが本当に恐ろしい
どういう症状になる?
症状は3段階あります。
①症状『軽度』
頭痛、吐き気、めまい、集中力の低下、嘔吐、眠気、協調運動障害が起こります。
この症状は、新鮮な空気を吸うと回復します。⇒私はココでした。
②症状『中度』
判断力の低下、錯乱、意識消失、けいれん発作、胸痛、息切れ、低血圧、昏睡がおこります。
この症状になると、自力で動けません。誰かの助けが必要です。
③症状『重度』
死に至る可能性が高くなります。
ここから回復しても、数週間後に、記憶障害、協調運動障害、運動障害、抑うつ、精神病(遅発性の精神神経症状)が現れます。
じゃあ、どうしたら防げるの?
有効的な対策は2つです。
- 適度な換気を行う
- 一酸化炭素チェッカーを使う
■適度な換気を行う
適度な換気の目安は、1時間に1回、1~2分程度、大きく窓を開けた換気の時間が必要だといわれています(日本ガス石油機器工業会を参照)
また、キャノピーを全開に開放しても、一酸化炭素を換気できなかったという事故もありました(日本小児科学会の傷害速報より)
この事故は、私がスカート無しでも一酸化炭素中毒になった原因と一緒ですね。
つまり、
スカート無しでも、換気は不十分ということです。
そのため、以下の対策が必要になります。
■一酸化炭素チェッカーを使う
一酸化炭素は無味無臭なので『一酸化炭素チェッカー』を使用することをおすすめします。
それをお前が言うか!?
と言われそうですが…。
もちろん、私も今では油断せずに一酸化炭素チェッカーを使っています。
値段もそこまで高いものではないので、必ず準備しましょう。
最近はこちらの商品も人気です↓
ただし、一酸化炭素チェッカーがあっても過信してはダメです。
故障をしている場合や、電池が切れている場合もあるので、定期的な換気を行いつつ、一酸化炭素チェッカーも併用しましょう。
それでも心配なら電源サイトで「電気暖房」
それでも一酸化炭素中毒が心配なら、
電源サイトを利用して『電気暖房』を利用しましょう。
実は、電気暖房もたくさん種類がありますよ。
電気暖房:①ホットカーペット
ホットカーペットを利用すると、地面の底冷えを軽減できます。
また、それだけでなくホットカーペット自体が熱を発しているので、体も暖まり3シーズンシュラフで寝ることも可能なのです。
そのため、
初めての冬キャンプならホットカーペットがおすすめです。
「安全」だけでなく「かんたん」に暖かくすごせますよ。
初めて「ホットカーペット」を持っていくならこちらの記事を参考にしてください。↓
電気暖房:②電気毛布
電気毛布は、万能な暖房器具です。
少し肌寒い時には、電気毛布をひざ掛けにもなりますし、シュラフの中に入れると、さらに暖かくすごすことができます。
また、電気毛布は最強の暖房器具です。
実は、電気毛布があると電源サイトを使わなくても『好きな場所』で冬キャンプができるのです。
興味がある方はこちらを。↓
電気暖房:③電気ヒーター
電気ヒーターは手軽な暖房器具です。
テント全体を暖めるにはパワー不足ですが、手や足といった体の末端を暖めるには適しています。
また、ドームテントのようなコンパクトなテントであれば、むしろこれくらいの火力がピッタリ。
コンパクトなテントで、安全に暖かくすごせますよ。
また、こちらでおしゃれな電気ストーブをまとめました。↓
番外編:④湯たんぽ
湯たんぽは、敬遠している人もいますが優秀な暖房器具です。
電気を使うわけではありませんが、便利なので今回は取り上げています。
特に、シュラフで寝る際に足元が寒くなるので、この湯たんぽを使うと暖く眠れます。
何よりも安価で、原料も水なので経済的
実は、冬キャンプ1,000時間以上の私も一番愛用している暖房器具です。↓
まとめ
今回は、私が実際に一酸化炭素中毒になった時の状況と対策のポイントを解説しました。
一酸化炭素中毒は本当に怖い症状です。
そのため、「できればストーブは使いたくない」そんな気持ちも十分わかります。
ですが、暖房器具を使わないと冬キャンプはとても過酷です。
したがって、下記2点の対策を確実におこなったうえで、ストーブを使うようにしましょう。
- 適度な換気を行う
- 一酸化炭素チェッカーを使う
また、どうしても心配な人は安全な電気暖房も検討してみて下さい。↓
▶【一酸化炭素中毒者が選ぶ】冬キャンプで使える安全な暖房器具5選
それでは、楽しい冬キャンプを。
P.S.冬キャンプに電源サイトはコスパ最強です。
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