冬用シュラフがほしいけど、どれがいいのか分かりません。温度はどこを見たらいいの?やっぱりマミー型?経験者の方くわしく教えて!
こういった疑問にお答えします。
✔この記事でわかること
- 冬用シュラフの「選び方」がわかる
- ニーズ別(人気NO.1 、軽登山、コスパ)のおすすめシュラフがわかる
- 冬用シュラフの「疑問」と「解決策」がわかる
✔この記事を書いた人
冬用シュラフは、冬キャンプで暖かく眠るための大切な装備です。
ですが、冬キャンプ初心者の方は、冬用シュラフの選び方で失敗することが多いです。
理由は2つ。
- 適切なシュラフを選ぶための予備知識が不足している
- 必要な知識に絞って説明している情報が少ない
とくに「温度表記」がわかりづらいのです。
また最悪なのは最初に購入したシュラフでは暖かく眠れず、新しく買い直す場合です。
最初からきちんと調べて買うべきだった…。
こんな失敗は絶対に避けたいところ。
そのため今回は「冬キャンプおすすめのシュラフ」と「選び方」を徹底解説。
この記事を読めば、あなたにピッタリの冬用シュラフがわかりますよ。
失敗しない冬用シュラフ/寝袋の選び方
まずは、冬用シュラフを選ぶための大切なポイントを3つ紹介します。
いや、選び方は大丈夫。おすすめモデルを早く教えて!
という人は下のリンクを押してください。↓
こちらをクリック!冬用シュラフの失敗しない選び方は3つです。
- 快適温度で選ぶ
- 形で選ぶ
- 中綿で選ぶ
失敗しない選び方①:快適温度で選ぶ
シュラフを購入する際に迷うのは、シュラフの温度表記です。
物によっては、ひとつのシュラフに3つの温度表記があります。
しかしこれでは、
どの温度表記を見たらいいのかわからない…。
これが初心者の方を悩ませる問題のひとつです。
ですが安心してください。
見るべき温度は快適温度/コンフォート温度です。
なぜなら、快適温度/コンフォート温度は、寒がりな女性でも暖かく眠れる温度を基準にしているからです。
暑さ寒さの体感は「個人差」があります。
そのため、寒がりな人でも暖かく眠れる「快適温度」で選べば失敗は防げますよ。
ちなみに、モンベルではこういった表を使って説明しています。
失敗しない選び方②:形で選ぶ
シュラフには基本的に2つの形があります。
【マミー型】
【封筒型】
それぞれの特徴はこちらです。
使用季節 | 値段 | 保温性能 | 寝心地 | |
---|---|---|---|---|
マミー型 | 4シーズン (春夏秋冬) | 高い | 高い | 馴れが必要 |
封筒型 | 3シーズン (春夏秋) | 安い | 低い | 布団と同じ |
基本的に、冬用シュラフは保温性能が大切なので、自身の体温を逃さないためにマミー型がおすすめです。
慣れるまでは体が動かしづらいので窮屈かもしれませんが、冬キャンプは「暖かさ」こそが正義。
マミー型を選ぶとより暖かく眠れますよ。
失敗しない選び方③:中綿で選ぶ
中綿とはシュラフの素材のことで、一般的には2つの種類があります。
それぞれの特徴はこちら
価格 | 重さ | 収納性 | 水濡れ | 将来性 | |
---|---|---|---|---|---|
ダウン | 高い | 重い | コンパクト | 弱い | 選択肢が豊富 |
化繊 | 安い | 軽い | かさばる | 強い | 選択肢が限定 |
正直なところ、
結局、ダウンがいいのかな?
それとも化繊?
この質問は状況によります。
というのも値段で選ぶなら化繊が優秀ですが、暖かさや手軽さで選ぶならダウンの方が優秀だからです。
ですが、個人的にはダウンシュラフをおすすめします。
なぜなら、軽くてコンパクトになるので、
- 将来的に軽登山もできる
- バックパックひとつで冬キャンプができる
- ツーリングキャンプができる
といったように「将来の選択肢」が広がるからです。
ダウンシュラフは高価ですが10年は使えますので、初期費用だけでなく長い目で見て検討することが大切ですよ。
もちろん、化繊シュラフがダメという訳ではないので「将来の選択肢」と「現在の予算」を踏まえて判断してみて下さい。
おすすめの冬用シュラフ/寝袋10選
ここからは、3つのニーズ別におすすめのシュラフを紹介していきます。
冬キャンプにおすすめのポイントはこの3つです。
- キャンパー人気NO.1
- 将来的に軽登山も考えている
- コスパ重視
■キャンパー人気NO.1 の「NANGA(ナンガ)」
キャンパー人気NO.1 といえばナンガのシュラフですね。
「キャンパーは最終的にナンガに行き着く」
といわれるほど高品質なシュラフです。
また、ナンガ最大の特徴として『永久保証』というものがあります。
これは、
「壊れたら無料で永久に修理しますよ」
ということなんですが、
こういった『自負』があるからこその、人気NO.1 なんですよね。
そんなナンガのおすすめモデルはこちら。
①ナンガ オーロラライト 600DX レギュラー
こちらはナンガのフラグシップモデル「オーロラライト」です。
最大の特徴は、生地に防水加工が施されているので「シュラフカバーが不要」ということ。
4シーズン使用可能な高機能コンパクトモデルで、快適温度は-4℃
冬キャンプでも間違いなく暖かく過ごせますよ。
カラーも合計4種類とラインナップも豊富です。
②ナンガUDD BAG 630DX レギュラー
こちらは、ナンガのUDD BAG 630DXです。
快適温度は-5℃なので、冬キャンプでも安心なモデルです。
そもそもUDDとは、
ウルトラドライダウンの略で、羽毛自体に撥水加工を施しているので「ダウンが濡れない」という特徴があります。(シュラフカバー不要)
先程紹介したオーロラシリーズは、シュラフの生地に防水加工が施されているので、中の羽毛が濡れません。
一方で、UDDはシュラフの生地には防水加工が施されていませんが、羽毛自体が撥水加工を施されているので、羽毛が濡れません。
じゃあ、UDDとオーロラシリーズのどっちを選べばいいの?
というと、
- 冬以外の季節での使用も想定している
- 登山ではなくキャンプ場での冬キャンプのみ
という条件ではUDDシュラフがおすすめです。
こちらに、ナンガ直営店の店長さんが説明している「UDDとオーロラシリーズ」の解説があるので、参考にして下さい。↓
③ [山渓×NANGA]オーロラ600DXオールブラック
こちらのシュラフは、アウトドアを中心に販売する会社『山渓』とのコラボシュラフです。
コラボシュラフの特徴として、
オリジナルにないデザインと機能性の組み合わせが選べます。
また、本家よりも値段が安いので
お買い得なナンガが欲しい!
という人にピッタリの商品ですよ。
特に、この山渓コラボのオールブラックは、シンプルな見た目が魅力的。
さらには、表面の生地に「オーロラテックス」を使っているので、こちらも防水使用のシュラフです。
また、快適温度も-6℃なので、冬キャンプでも十分に使えますよ。
さらには、
他にもナンガのコラボシュラフは無いのかな?
という人には【限定NANGA比較】冬キャンプおすすめナンガのコラボシュラフ10選の記事で、ナンガのコラボシュラフを特集しています。
■将来的に軽登山も考えているなら「モンベル」
将来的に軽登山も考えているならモンベルがおすすめです。
長年、登山家を支えてきたノウハウと技術力の高さは折り紙付き。
特に、
「スーパースパイラルストレッチシステム」という特許技術により、シュラフの伸縮率が135%という脅威の数字を叩きだしています。
そのため、マミー型の弱点であった「寝ている時の窮屈さ」が解消されているのです。
したがって、
- 将来的に軽登山を考えている
- シュラフが窮屈で熟睡できない
- 朝起きたら足や背中が痛い
こういった方にモンベルのシュラフはピッタリですよ。
そんなモンベルのおすすめモデルはこちら。
④ドライ シームレス ダウンハガー900 #1
こちらは、モンベルのドライ シームレス ダウンハガー900 #1です。
特許技術である、スーパースパイラルストレッチシステムを採用しており、その寝心地の良さで登山家やベテランキャンパーに人気のシュラフです。
また、900フィルパワーの高品質ダウンなので、暖かさは通常のダウンより70%も高いのです。
※フィルパワーとはダウンの膨らみ方の違いを数字で表したものです。数字が高いほど膨らみが大きく、暖かいので、高品質のダウンと言われています。詳しくはコチラ
快適温度も-3℃なので、冬キャンプにも十分に使用できます。
また、国内2000m級の冬山でも使用できるので、将来的に登山にチャレンジしたい人にもおすすめですよ。
⑤ドライ シームレス ダウンハガー900 #2
こちらは、ドライ シームレス ダウンハガー900 #2 です。
こちらも「スーパースパイラルストレッチシステム」を採用しています。
先程の、ドライ シームレス ダウンハガー900 #1との違いは「快適温度の違い」ですね。
こちらの快適温度は0℃です。
正直、冬キャンプには少し肌寒いと感じる温度帯です。
ですが、多くの登山家はシュラフ単体だけで温度調整をしません。
じつは、
服装のレイアリングを使って温度調整をしているのです。
つまり、肌寒いと感じたら、服をさらに着こんで暖かい温度に調整するということですね。
これによって、冬用シュラフでありながら他の季節も使えるので、コスパが高いのです。
▶【結論:冬は着る順番が大切】冬キャンプにおすすめの服装【初心者向け】
シュラフの詳細はこちらをクリック。↓
⑥シームレスダウンハガー800#1
こちらは、モンベルのシームレスダウンハガー800#1です。
シームレスダウンハガーとは、
生地の縫い目を無くすことで気密性が増し、保温効果が高まるシュラフのことです。
これを、「スパイダーバッフルシステム」と言います(特許出願中)
簡単に言うと、ダウンハガーの上位モデルといったところですね。
もちろん、スーパースパイラルストレッチシステムも採用しているので寝心地も快適です。
快適温度も、-2℃なので冬キャンプでも使えます。
詳しくは、こちらをクリック。↓
さらには、
モンベルのシュラフのことがもっと知りたいな!
という方には、さらに踏み込んだ解説とおすすめモデルをこちらで紹介していますよ。↓
▶【爆睡率NO.1】モンベルの冬キャンプ用シュラフ5選【軽登山もOK】
■コスパ重視なら「化繊シュラフ」
ダウンシュラフが欲しいけど値段が高過ぎる…。
こんな人には化繊シュラフがおすすめです。
特に最近では、冬キャンプで使える化繊シュラフもたくさん登場しているので、選択肢が広がりました。
そのため、
- 家族分を購入するのでコスパを重視したい
- 車で行くので荷物の量と重さは気にしなくていい
こんな人にピッタリです。
そんな化繊シュラフのおすすめモデルはこちら。
⑦コールマン(Coleman) 寝袋 マルチレイヤースリーピングバッグ
こちらは、コールマンのマルチレイヤースリーピングバッグです。
最大の特徴は、3層のレイヤーにあります。
寒さに応じて、レイヤーを使いわけるイメージですね。
これによって、快適温度は-5℃となっています。
また
マミー型じゃなくて、封筒型だけど大丈夫なの?
と疑問に思う方もいるかと。
もちろん、マミー型の方が冬キャンプにはおすすめですが、工夫次第で封筒型でも眠れます。
具体的には、
頭と肩の隙間をブランケットで埋めると冬キャンプでも快適に使えますよ。
コスパ重視なら狙い目のシュラフです。
⑧Snugpak(スナグパック) ベースキャンプ スリープシステム
こちらは、スナグパックのベースキャンプ スリープシステムです。
こちらも冬キャンプでも使える化繊シュラフで快適温度は-12℃
先程のコールマンのシュラフと同様に、2層のレイヤーシステムを採用しています。
特にスナグパックは世界50か国の軍にも正式採用されているメーカーなので、ミリタリー好きの方にはおすすめですよ!
詳しくはこちらをクリック。↓
⑨Snugpak(スナグパック) 寝袋 スリーパーエクスペディション
こちらは、スナグパックのスリーパーエクスペディションです。
快適温度は-12℃と先ほどのスナグパックのシュラフと同様のスペックです。
ただし、封筒型なので「雪中キャンプ」は避けた方が無難です。
こちらは、レイヤーシステムは採用していないので、秋冬用として使うことができます。
今回紹介する中では、最安値のシュラフですね。
家族分を買う必要があるなら、十分に選択肢に入る商品ですよ。
詳しくは、こちらをクリック。↓
⑩モンベル バロウバック#1
こちらは、モンベルの化繊シュラフ「バロウバック#1」です。
快適温度は-3℃なので、冬キャンプにピッタリのスペックです。
また、封筒型ではなくマミー型なので、保温性能もバッチリですね。
しかも、化繊シュラフでありながら「スーパースパイラルストレッチシステム」も採用しているので、マミー型でも快適に眠れます。
唯一の欠点は、モンベルのダウンシュラフよりも重さがあり、収納時にかさばることですね。
先ほど紹介した、モンベルのダウンシュラフ「ドライ シームレス ダウンハガー900 #1」と比べるとわかりやすいかと。
バロウバック#1 | ドライ シームレス ダウンハガー900 #1 | |
---|---|---|
快適温度 | -3℃ | -3℃ |
重量 | 1,680g | 864g |
サイズ | ∅21.8×43cm(13L) | ∅16×32cm(5.7L) |
値段 | 26,606円 | 68,200円 |
快適温度は同じですが、値段は倍以上違うので「コスパを優先したい」というなら、こういった選択肢もありますよ。
詳しくは、こちらを参考にして下さい。↓
また、
う~ん。もっと安い価格帯は無いのかな?
という方には、こちらの記事がおすすめです↓
▶【羽毛に異議あり!】冬キャンプ用の化繊シュラフ5選【コスパ重視】
冬用シュラフのよくある質問
よくある質問①:3シーズンシュラフ
「3シーズンシュラフ」でも冬キャンプはできますか?
結論:対策をすれば冬キャンプも可能です。
そうなんです。
実は3シーズンシュラフでも冬キャンプはできます。
具体的には3つの方法があります。
- シュラフを2重にする
- インナーシュラフを使う
- シュラフカバーを使う
服を重ね着するようにシュラフも重ね着をして、保温性能を高めるイメージですね。
でも、本当に大丈夫なの?ちょっと心配だな。
そんな人には、電源サイトを使う方法がおすすめ。
実は私も電源サイトを利用して「3シーズンシュラフ」で冬キャンプをしているのです。
詳しい内容は【組合せの科学】冬キャンプを3シーズンシュラフで過ごす方法をご覧ください。
よくある質問②:シュラフカバー
シュラフカバーは必要ですか?
結論:基本的には必要です。
冬キャンプでダウンシュラフを使うなら、シュラフカバーは必要です。
なぜなら、
ダウンは濡れに弱いからです。
詳しく説明すると、羽毛が結露によって濡れることで、空気を含んで膨らむことができなくなり、その結果、保温性能が極端に落ちます。
それを防ぐために、シュラフカバーを使用して、ダウンを濡れから守るのです。
私が使っているのは、ナンガのシュラフカバーです。
値段と性能のバランスがとれているので、おすすめですよ。
また、
でも、シュラフカバーまで買うとお金が足りない…。
という方には、
- 最初からナンガの防水シュラフを購入する
- お持ちの化繊シュラフを重ねる
といった方法でも大丈夫です。
ナンガの防水シュラフとは、先程紹介したオーロラシリーズのことです。
生地自体に撥水加工がされているので、中のダウンが濡れません。
また、
防水シュラフの値段は少し高いですが、結局、シュラフとシュラフカバーを両方買うなら、そこまで値段は変わりません。
そのため、「荷物はできるだけ少ない方がいい」という人にはオーロラシリーズはおすすめですよ。
また、冬以外の季節で使っていた「化繊シュラフ」があるなら、それもシュラフカバーの代用品として使えます。
ちなみに、私が使っているのはこちらです。
春夏秋の暖かい温度の時には、この化繊シュラフを使います。
冬になると冬用のダウンシュラフを使いつつ、温度によって、シュラフカバーや化繊シュラフで重ね着をしています。
このように、寒さによって着せ替えをするのも、暖かく眠れるポイントですよ。
よくある質問③:シュラフ以外の装備
冬用シュラフだけで暖かく眠れますか?
結論:冬用シュラフだけでは無理です。
実は、冬用シュラフだけでは、暖かく眠れません。
なぜなら、
冬の底冷え対策をする必要があるからです。
底冷え対策とは、冬の地面からの冷気を軽減する対策のことです。
冬の底冷えは強烈。
冬用シュラフがどんなに暖かくても、地面からの冷えを対策できないと寒くて眠れません。
対策としては、コットを使用します。
コットとは、簡易ベッドのことで、コットがあると地面からの冷気を軽減することができるのです。
私のおすすめはこちらの2つのコットです。
どちらも素晴らしいコットですが、値段と性能が少し違うので悩みます。
そのため、「コットを本気で買おうか悩んでいる…」という方は【高品質VSコスパ】冬キャンプおすすめコット5選【結論:リセール重視】をご覧ください。
コット購入のポイントとなる考え方や、その他のおすすめコットも紹介してますよ。
また、
でも、コットは高いでしょ?他に方法はないのかな?
という方にはこちらの方法をおすすめします。
- マットを二重にする
- エアーマットを使う
- 電源サイトを使う
特に、
できるだけお金をかけたくない!
という人には、ダンボールをマット代わりに使う方法がおすすめです。
無料で手に入るのに、底冷えを簡単に防いでくれます。
詳しくは▶【コットなしの条件】冬キャンプで暖かく眠る3つの方法【無理は禁物】をご確認ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本日は、冬用シュラフの選び方とおすすめのシュラフを紹介しました。
最後にシュラフの選び方をまとめると、
- 快適温度で選ぶ
- 形で選ぶ
- 中綿で選ぶ
この3点がとても大切です。
個人的には、10年使えて将来の選択肢も広がる「ダウンシュラフ」がおすすめです。
ですが、「どうしても値段が気になる…」という方には化繊シュラフも検討してみて下さい。
以前よりも、化繊シュラフ自体の選択肢が増えたので、自分にピッタリの選択ができますよ。
それでは、楽しい冬キャンプを。
P.S.「暖房器具は何をもっていけばいいの?」という方にはこちらの記事を。↓
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